アトランタ・ブレーブスは、メジャーリーグベースボール(MLB)で最も長い歴史を持つチームの一つで、現在はジョージア州アトランタを拠点にナショナルリーグ東地区で活躍しています。
1871年にボストンで創設されて以来、3つの都市を渡り歩き、数々の名選手とともに4度のワールドシリーズ制覇を達成してきました。
ハンク・アーロンの本塁打記録や1990年代の黄金時代、そして2021年の感動的な優勝など、ブレーブスの歴史は野球ファンにとって忘れられない物語で満ちています。
この記事では、チームの起源から現代までの歩みと、過去から現在までの主な所属選手をご紹介します。
アトランタ・ブレーブスの起源とボストン時代
アトランタ・ブレーブスの歴史は、1871年にマサチューセッツ州ボストンで始まりました。
当初は「ボストン・レッドストッキングス」として創設され、1876年にナショナルリーグの創設メンバーとなりました。
北米で最も古くから活動を続けるプロスポーツチームの一つとして、その存在感は特別です。
チーム名は時代とともに変化し、1912年に「ブレーブス」が正式名称となりました。
ボストン時代最大のハイライトは1914年です。
この年、「ミラクル・ブレーブス」と呼ばれたチームはシーズン後半に驚異的な巻き返しを見せ、フィラデルフィア・アスレチックスを破ってワールドシリーズを制覇しました。
しかし、1940年代から1950年代初頭にかけて成績が低迷し、ファンの支持も失ったため、1953年にウィスコンシン州ミルウォーキーへの移転を決断しました。
ミルウォーキー時代と初の黄金期
ミルウォーキーに移転した「ミルウォーキー・ブレーブス」は、新天地で大きな成功を収めました。
特に1957年、ハンク・アーロン、エディ・マシューズ、ウォーレン・スパーンといったスター選手が活躍し、ニューヨーク・ヤンキースを破ってワールドシリーズを制覇しました。
アーロンの決勝本塁打が勝利を決定づけ、ミルウォーキーの街は歓喜に沸きました。
翌1958年もリーグ優勝を果たしましたが、ワールドシリーズではヤンキースにリベンジを許しました。
ミルウォーキーでの13年間は一度も負け越すことなく、平均観客動員数が全米トップクラスとなるなど、黄金期と呼ぶにふさわしい時代でした。
しかし、1960年代に入ると観客数が減少し、オーナーはさらなる市場拡大を目指し、1966年にアトランタへの移転を決行しました。
アトランタ移転と苦難の時代
1966年、アトランタ・フルトンカウンティ・スタジアムで新たなスタートを切った「アトランタ・ブレーブス」は、アメリカ南部初のMLBチームとして注目されました。
1969年には地区優勝を果たし、初のポストシーズン進出を決めましたが、ワールドシリーズには届きませんでした。
1970年代から1980年代は苦難の時代で、1982年の地区優勝を除けば目立った成功は少なく、低迷が続きました。
この時期、メディア王テッド・ターナーが1976年にチームを買収し、TBSを通じて全国放送を開始しました。
「アメリカズ・チーム」として売り出したものの、成績は振るわず、ファンの期待に応えられない年が続きました。
しかし、1990年代に訪れた転機が、ブレーブスを再び輝かせます。
1990年代の黄金時代と1995年の頂点
1991年、ボビー・コックス監督の下でブレーブスは劇的な復活を遂げました。
この年から2005年まで、14年連続で地区優勝を達成し、MLB史上最も長い記録を樹立しました。
グレッグ・マダックス、トム・グラビン、ジョン・スモルツという先発投手トリオがチームの柱となり、1995年にはクリーブランド・インディアンスを破ってワールドシリーズを制覇しました。
デビッド・ジャスティスの本塁打やグラビンの完封勝利が光り、アトランタの街は歓喜に包まれました。
この優勝により、ブレーブスはボストン、ミルウォーキー、アトランタの3都市でワールドシリーズを制した唯一のMLBチームとなりました。
1996年と1999年もワールドシリーズに進出しましたが、いずれもニューヨーク・ヤンキースに敗れています。
この黄金時代は、チッパー・ジョーンズやアンドリュー・ジョーンズの打力も加わり、攻守にバランスの取れたチームとして歴史に名を刻みました。
近年の成功と2021年の優勝
2000年代後半から2010年代初頭は再建期となり、成績が安定しませんでした。
しかし、2010年代後半から若手選手の育成が実を結び、2017年に新本拠地「トゥルイスト・パーク」が開場したことで新たな時代が始まりました。
2018年から地区優勝を連発し、2021年にはワールドシリーズでヒューストン・アストロズを破り、26年ぶりの優勝を果たしました。
この年、ロナルド・アクーニャ・Jr.が故障で離脱する中、フレディ・フリーマンやホルヘ・ソレアが活躍し、チームの結束力が光りました。
2024年シーズン終了時点で、ブレーブスは通算23回の地区優勝、18回のリーグ優勝、4回のワールドシリーズ制覇を誇ります。
主な所属選手:過去のレジェンド
ブレーブスの歴史には、数々の名選手が名を連ねています。
ハンク・アーロンは、通算755本塁打を記録し、長年MLB記録保持者でした。
ブレーブス在籍21年間で733本塁打を放ち、1957年のMVPとワールドシリーズ制覇に貢献しました。
エディ・マシューズは三塁手として493本塁打を記録し、ミルウォーキー時代を支えました。
ウォーレン・スパーンは通算363勝を挙げ、左腕投手として殿堂入りを果たしました。
フィル・ニークロはナックルボーラーとして知られ、318勝を達成し、ブレーブスで24年間プレーしました。
これらの選手は背番号が永久欠番となり、ファンの記憶に深く残っています。
主な所属選手:現代のスター
現代のブレーブスを代表する選手も輝いています。
チッパー・ジョーンズは1990年代から2012年まで活躍し、通算468本塁打と1999年のMVPを獲得しました。
グレッグ・マダックスは18回のゴールドグラブ賞を誇る守備の名手で、1990年代の投手陣の中心です。
ジョン・スモルツは先発とクローザーの両方で活躍し、213勝と154セーブを記録しました。
トム・グラビンは310勝を達成し、殿堂入りしています。
近年では、ロナルド・アクーニャ・Jr.が2018年の新人王と2023年のMVPを獲得し、40本塁打40盗塁の偉業を達成しました。
フレディ・フリーマンは2020年のMVPで、2021年の優勝に大きく貢献しました。
ブレーブスの未来
2025年現在、ブレーブスは安定した強さを維持し、地区上位を争っています。
アクーニャ、アルビーズ、マックス・フリードといった若手と中堅が融合し、さらなるワールドシリーズ制覇を目指しています。
歴史あるチームとして、ファンに愛され続けるブレーブスの未来は明るいです。
参照:MLB.com
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