ピート・アロンソ:Pete Alonso

https://www.youtube.com/watch?v=fb_OjFlUUhw

 

メジャーリーグベースボール(MLB)で活躍するピート・アロンソは、ニューヨーク・メッツの強打者として知られています。

愛称「ポーラーベア(Polar Bear)」で親しまれる彼は、そのパワフルな打撃と安定した成績で、ファンの心をつかんでいます。

この記事では、アロンソのキャリアの軌跡と、彼の特徴的なプレイスタイルについて、詳しくご紹介します。

アロンソのキャリアの始まり

ピート・アロンソは1994年12月7日、フロリダ州タンパで生まれました。

幼少期から野球に親しみ、高校時代はタンパのヘンリー・B・プラント高校でプレーしました。

高校卒業後、フロリダ大学に進学し、大学野球で才能を開花させます。

大学時代、彼は強力な打撃力を発揮し、2016年のMLBドラフトでニューヨーク・メッツから2巡目(全体64位)で指名されました。

この時点で、すでに将来のスターとしての片鱗を見せていました。

プロ入り後、アロンソはマイナーリーグで着実に成長します。

2018年にはマイナー全体で最多本塁打を記録し、ジョー・バウマン賞を受賞。

この活躍が認められ、2019年3月28日、開幕戦でメッツの一軍デビューを果たしました。

デビュー戦からそのパワーを発揮し、新人ながら注目を集めます。

新人王と記録破りの2019年

 

アロンソのキャリアにおいて、2019年は特別な年でした。

この年、彼は新人として53本塁打を放ち、アーロン・ジャッジが持っていた新人最多本塁打記録(52本)を更新します。

この記録はMLB全体でもトップで、ナショナルリーグの新人王に輝きました。

29票の1位票を獲得し、ほぼ満場一致での受賞となりました。

 

 

また、同年のホームランダービーでも優勝し、ルーキーとしての存在感を強く印象づけます。

このシーズン、アロンソは打率.260、出塁率.358、長打率.583という素晴らしい成績を残しました。

120打点も記録し、新人としては2001年のアルバート・プホルス以来の快挙です。

彼の活躍はメッツの攻撃力を大きく支え、チームにとって欠かせない選手となりました。

その後のキャリアと成長

2020年は新型コロナウイルスの影響で短縮シーズンとなりましたが、アロンソは57試合で16本塁打を記録。

打率.231と前年に比べ低下したものの、依然としてパワーは健在でした。

2021年には37本塁打、94打点を挙げ、打率.262と安定感を取り戻します。

 

 

この年、彼はキャリア初のグランドスラムを放ち、再びホームランダービーで優勝。

2度目のタイトル獲得は、彼のパワーが一過性のものではないことを証明しました。

 

 

2022年はさらに飛躍の年となり、40本塁打、131打点を記録。

打点数はMLB全体でトップとなり、メッツのシーズン記録を更新しました。

オールスターゲームにも出場し、安定した活躍を見せます。

 

 

2023年も46本塁打、118打点と高い生産性を維持し、キャリア3度目の40本塁打以上を達成。

歴代でも5年目までに3シーズン以上40本塁打を記録した選手は少なく、彼のエリートぶりが際立ちます。

 

 

2024年は打率.240、34本塁打、88打点と、やや成績が落ち込んだものの、全162試合に出場する耐久性を見せました。

ポストシーズンでは4本塁打を放ち、特にワイルドカードシリーズでの劇的な逆転3ランホームランが話題に。

30歳を迎えたこの年も、彼の価値は揺るぎませんでした。

 

 

アロンソのプレイスタイル

アロンソの最大の特徴は、その驚異的なパワーです。

身長190cm、体重111kgという恵まれた体格から繰り出される打球は、平均打球速度89.8マイル(2024年)、バレル率13.2%(打球が最適な角度と速度で飛ぶ確率)と、コンスタントに強烈な当たりを生み出します。

 

 

特に左投手に対して強く、2023年には左腕から16本塁打を記録し、ナショナルリーグでトップの成績でした。

彼のスイングはシンプルかつ力強く、タイミングを重視したアプローチが特徴です。

インパクトの瞬間における「タメ」と「シナリ」を活かし、ヘッドスピードを最大化。

これにより、飛距離の長いホームランを量産します。キャリア通算226本塁打(2024年終了時点)のうち、多くの打球が観客席深くに飛び込む「ムーンショット」と呼ばれ、ファンを魅了しています。

 

 

一方で、アロンソには弱点もあります。

打率はキャリア通算.249と高くなく、特に2023年の.217はBABIP(打球がヒットになる確率)の低下が影響しました。

コンタクト率は高いものの、フライボール傾向が強く、ライン駆動の打球が少ないため、打率が安定しにくい傾向があります。

また、守備と走塁は平均以下で、ファーストベースに専念する選手です。

盗塁数は通算17と少なく、スピードは彼の武器ではありません。

チームへの貢献とリーダーシップ

アロンソは打撃だけでなく、チームのリーダーとしても重要な役割を果たしています。

明るい性格とユーモアで知られ、2019年にはトッド・フレージャーから「ポーラーベア」の愛称を授かりました。

妻ハーレイと共に設立した「アロンソ財団」では、社会貢献活動も展開。

メッツのファンからも愛され、「LFGM(Let’s F**king Go Mets)」というスローガンを体現する選手として認知されています。

2022年には「僕らは世界一の都市を代表してる。選手もファンも誇りを持とう」と語り、チームへの情熱を示しました。

今後の展望

2025年現在、アロンソは30歳でキャリアの全盛期にあります。

2年5400万ドルの契約でメッツに残留し、2025年後にオプトアウトの選択肢を持つ彼は、さらなる飛躍が期待されます。

打率の向上や守備の改善が課題ですが、パワーと耐久性は今後もチームの柱となるでしょう。

メッツがワールドシリーズ制覇を目指す中で、アロンソのバットが鍵を握ります。

まとめ

ピート・アロンソは、メッツの歴史に名を刻むスラッガーです。

新人王、ホームランダービー2冠、複数回のオールスター選出と、輝かしいキャリアを築いてきました。

そのパワフルな打撃と明るい人柄で、ファンに夢を与え続けます。今後も彼の活躍から目が離せません。

 

参照:MLB.com

 

 

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