北山 亘基:北海道日本ハムファイターズ

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1999年4月10日、京都府北桑田郡京北町に生まれた北山亘基選手は、北海道日本ハムファイターズの先発ローテーションを担うエース格です。

2025年シーズンは22先発で防御率1.63、149イニング143奪三振という成績を残し、自身初めて規定投球回をクリアしてリーグ2位の防御率を記録しました。

チームメートからは「教授」と呼ばれるほど研究熱心な右腕が、ドラフト8位という低評価からどのようにしてここまで這い上がってきたのか。その軌跡をたどります。

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競技との出会いから頭角を現すまで

京都市立京北第一小学校3年生のとき、地元の少年野球チームである京北ファースト少年野球クラブで野球を始めました。

小学校5年生で内野手から投手に転向し、中学では軟式野球部に所属。

京都成章高校に進むと、1年夏からベンチ入りを果たし、2年夏からは背番号1を背負い、新チームでは主将に就任します。

3年生春の春季大会では、初戦の洛星戦で16奪三振ノーヒットノーランを達成するなど活躍し、チームのベスト8入りを牽引。

夏の選手権予選では全6戦に登板し、5完投でチームの優勝に貢献しました。

エース兼主将として、同校19年ぶりとなる甲子園出場へ導いたのです。

 

 

甲子園初戦(2回戦)の神村学園戦では8回まで毎回の11奪三振と好投しましたが、チームは2-3でサヨナラ負け。

悔しい敗退でした。

高校時代の最速は146km/h。

プロ野球志望届を提出するも、2017年度ドラフト会議では指名漏れとなりました。

その後、京都産業大学経済学部に進学。

平野佳寿選手らを育てた勝村法彦監督の指導を受け、関西六大学野球リーグでは1年春からベンチ入り。

1年秋のリーグ戦では抑えのエースとして9試合に登板し、防御率0.96を記録してチームの優勝に貢献しました。

2年春のリーグ戦では平古場賞(新人賞)を獲得。

着実に力をつけていきます。

最終学年を迎えるとチームの主将に任命され、4年春のリーグ戦では開幕から2試合連続完封勝利を挙げるなど、リーグトップの59回1/3を投げて69奪三振を記録し、最優秀投手賞を獲得。

 

 

4年秋のリーグ戦では自己最速の153km/hを計測。

大学4年間ではリーグ通算14勝を挙げました。

プロ入り後の軌跡とターニングポイント

2021年10月11日に行われたドラフト会議にて、北海道日本ハムファイターズから8位指名を受けました。

12球団全体では77人中76番目の指名であり、ドラフト会議開始からは2時間以上が経過しており、2度目の指名漏れが頭をよぎったこともあって、控え室や会見では涙を流しました。

プロ1年目、その涙はすぐに別の感情へと変わります。

春季キャンプを二軍でスタートしたが、視察に訪れた新庄剛志監督は北山がブルペンで投じたストレート3球を見て、「明日から(一軍へ)行こう」と第2クールから一軍へ合流。

才能を見抜いた一言でした。

オープン戦初登板となった3月3日の東京ヤクルトスワローズ戦で自己最速の156km/hを計測するなど、オープン戦では中継ぎとして5試合・6イニングを投げ、無四球13奪三振無失点。

開幕2日前の3月23日に新庄監督は自身のインスタグラムにて、北山を開幕投手に抜擢したことを発表しました。

 

 

ドラフト8位の新人が、開幕のマウンドに立つ。

新人で開幕投手を務めたのは、ドラフト制以降では史上14人目という快挙でした。

その後はクローザーに転じ、4月6日の千葉ロッテマリーンズ戦でプロ初勝利、同12日の西武戦ではプロ初セーブを記録。

 

 

ドラフト8位指名以下の新人投手がセーブを挙げるのは史上初でした。

ルーキーイヤーはシーズンを通してチーム最多の55試合に登板し、3勝5敗16ホールド9セーブ・防御率3.51という成績を残しました。

2023年は先発へ転向。

14試合(11先発)の登板で6勝5敗・防御率3.41を記録しました。

翌2024年はノーワインドアップ投法に変更し、自身初めて開幕ローテーションに入り、4月20日のロッテ戦では9回4安打2四死球7奪三振無失点の内容でプロ初完投初完封勝利。

 

 

ただし、左第3趾中足骨疲労骨折で約2ヶ月半戦列を離れる苦しい時期も経験。

それでも2024年シーズンは5勝1敗・防御率2.31という成績を残し、オフには推定年俸4600万円で契約を更改しました。

プレースタイルの特徴と主な実績

北山亘基の投球の軸は、平均球速150km/h超のストレートです。

ノーワインドアップから左足をほとんど上げず、すり足でボールを投じる投球フォームが特徴的で、体軸を意識した独自のコンディション管理を実践しています。

毎朝球場に着くと、呼吸と立ち方を確認するルーティンを欠かさない。

「どこに重心があるのか。その日の朝になって軸のズレとか重心のズレとか、いろいろあるので、それを毎日同じ動作をしてチェックする」と語るその姿勢が、「教授」の愛称を生みました。

フォークで仕留め、カットボールで惑わせ、ナックルカーブの緩急でテンポをコントロールする投球スタイルで、2025年は追い込めば被打率.071、満塁でも被打率.000と、ピンチになるほど集中力を増す精神的な強さをデータが裏付けています。

 

 

主な記録としては、開幕投手を務めたのはドラフト8位という最も低い順位での指名から(ドラフト制後では史上3人目)。

ドラフト8位指名以下の新人投手がセーブを挙げたのは史上初という記録も残しています。

2024年のプレミア12では侍ジャパンに初招集され、宮崎合宿で連日キャッチャーの後方から見守った井端弘和監督が「一番驚かされたピッチャー」として北山の名前を挙げました。

2025年はオールスターゲームにも初出場し、日本を代表する投手の一人としての地位を確固たるものにしています。

 

 

まとめ

高校卒業時のドラフト指名漏れ、大学経由での再挑戦、12球団全体76番目という低評価でのプロ入り。北山亘基のキャリアは、挫折と再起の繰り返しでした。

それでも毎年ひとつずつ壁を越え、ルーキーでの開幕投手、クローザー、先発転向、初完封、侍ジャパン選出と、着実に階段を上ってきました。

伸びのあるストレートに多彩な変化球を織り交ぜる右腕として、昨季は22試合に先発しリーグ2位の防御率1.63をマーク。

「教授」の研究は今もマウンドの上で続いています。

2026年のWBCでも侍ジャパンの一員として選ばれており、国際舞台での活躍も楽しみです。

ドラフト下位指名から始まった物語の続きを、これからも目が離せません。

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FinePlay

高校野球、プロ野球選手、プロ野球チーム、練習方法を中心に情報発信するサイト運営者。 長年野球を見続けてきた経験をもとに、選手やチームの魅力、練習の考え方を分かりやすく伝えています。

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