ボストン・レッドソックスの左腕、ギャレット・クローシェは100マイルに達する速球と鋭いスライダーを武器にする本格派の先発投手です。
2020年ドラフト1巡目でホワイトソックスに指名されると同年のうちにメジャーデビューを果たし、トミー・ジョン手術からの復帰後は先発投手として覚醒、2025年にはサイ・ヤング賞投票で次点に入るまでの成長を遂げました。
長身から投げ下ろす角度のある速球と圧倒的な奪三振能力が持ち味です。
テネシー大学からドラフト1巡目へ
クローシェは1999年6月21日、ミシシッピ州オーシャン・スプリングスで生まれました。
地元の高校では2017年にミルウォーキー・ブルワーズから34巡目指名を受けましたが契約せず、テネシー大学に進学しています。
大学では先発と救援を兼任し、2年時にはSECトーナメントを直前に控えて顎を骨折するアクシデントもありました。
3年時はプレシーズンのオールアメリカンに選出されるなど評価を高めましたが、新型コロナウイルスの影響でシーズンが打ち切られています。
それでも2020年ドラフトでホワイトソックスから全体11位で指名され、契約金は454万7500ドルでした。
ドラフト直後のメジャーデビューとトミー・ジョン手術
指名からわずか3か月後の2020年9月18日、クローシェはマイナーを一切経由せずにメジャーデビューを果たしています。
これは2014年のブランドン・フィネガン以来6年ぶりとなる、ドラフト当該年のうちの昇格でした。
翌2021年はフル シーズンをブルペンで過ごし、54試合で防御率2.82という結果を残しています。
しかし期待を集めていた2022年、開幕直前の4月2日にトミー・ジョン手術を受けることが決まり、シーズンをまるごと棒に振りました。
2024年:先発転向とカムバック賞
手術から復帰した2023年を経て、2024年についにホワイトソックスで本格的な先発転向を果たします。
32試合に先発して146イニングを投げ、209奪三振、防御率3.58という成績を残し、9イニングあたりの奪三振率はリーグトップの数字でした。
球団史上8人目、そして左腕として初めて140イニング以下での200奪三振到達を果たしています。
この年のシーズン後にはア・リーグ最優秀復帰選手賞に選ばれ、球団史上最悪クラスの成績に沈んだホワイトソックスにあって数少ない明るい話題となりました。
レッドソックスへのトレードと契約延長
2024年12月11日、クローシェはキャッチャーのカイル・ティール、外野手のブレイデン・モンゴメリーら有望株4人と引き換えにボストン・レッドソックスへトレードされました。
低迷が続いていたホワイトソックスにとっては再建に向けた大型補強の目玉であり、レッドソックスにとってはローテーションの核を得る一手でした。
2025年3月27日には開幕投手に指名され、開幕戦でレンジャーズ相手に5回2失点と好投しています。
さらに開幕直後の3月31日には6年1億7000万ドルの契約延長で合意し、2031年まで長期でチームに留まることが決まりました。
2025年:自己最多成績とサイ・ヤング賞次点
移籍1年目の2025年、クローシェは32試合に先発して18勝5敗、防御率2.59という成績を残し、205回1/3でリーグ最多の255奪三振を記録しました。
7月12日にはレイズ相手に自身初となる完投完封を達成し、8月23日には通算500奪三振に到達しています。
この活躍でシーズン終了後のサイ・ヤング賞投票では1着票4票、2着票26票を集め、2年連続受賞となったタイガースのタリック・スクーバルに次ぐ次点に入りました。
ポストシーズンでも存在感を示しています。ワイルドカードシリーズのヤンキース戦第1戦に自身初となるポストシーズン先発で登板し、7回2/3を1失点、11奪三振に抑えてチームを勝利に導きました。
しかしレッドソックスは続く2試合をヤンキースに落とし、クローシェが再び登板する機会のないままシリーズ敗退となっています。
2026年:故障との戦い
契約延長後初のフルシーズンとなった2026年は、開幕からエースとして期待を集めましたが、4月13日のツインズ戦で1回2/3を11失点という自己ワーストの内容で崩れ、状態を不安視されました。
それでも立て直しを見せ、4月25日のオリオールズ戦では6回無失点7奪三振と好投しましたが、この登板後に左肩の張りを訴え、4月29日に故障者リスト入りしています。
当初は比較的短期の離脱と見込まれていたものの、回復の途中で左広背筋の損傷が新たに判明し、投球再開の計画は仕切り直しとなりました。
本人は肩関節包周辺の回復を慎重に見極める必要があったと説明しています。
7月上旬の時点でもボールを使った投球は再開できておらず、オールスターウィーク明け以降の実戦復帰を目指す状況が続いています。
チームも2026年は借金を抱えて苦しんでおり、クローシェ不在の影響が色濃く出るシーズンとなりました。
プロフィール
| 生年月日 | 1999年6月21日 27歳 |
|---|---|
| 身長 | 198cm |
| 体重 | 111kg |
| 国籍 | アメリカ合衆国 |
| 投打 | 左投左打 |
| ポジション | 投手(先発) |





















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