周東 佑京:福岡ソフトバンクホークス

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日本プロ野球界において、たった一人の「足」が球場の空気を一変させ、試合の結末を書き換えてしまう。

そんな魔法のような走塁を見せてくれるのが、福岡ソフトバンクホークスの周東佑京(しゅうとう うきょう)選手です。

育成ドラフト出身という、いわば「プロの底辺」からのスタートでありながら、持ち前の爆発的なスピードを武器に世界の舞台まで駆け上がった彼の歩みは、多くの人々に勇気を与え続けています。

2026年現在、ホークスの主将として、そして侍ジャパンの切り札として揺るぎない地位を築いている周東選手。

本稿では、彼がどのようにして「日本最速の男」となり、プレースタイルを進化させてきたのか、その輝かしいキャリアを振り返ります。

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育成からの芽生え:網走の地からプロの門を叩くまで

周東選手は1996年、群馬県に生まれました。東京農業大学第二高校を経て、北海道にある東京農業大学オホーツクへと進学。

極寒の地で培った身体能力と、当時から際立っていた走力はスカウトの注目を集め、2017年の育成選手ドラフト2位で福岡ソフトバンクホークスに入団しました。

入団当初は打撃や守備に課題が多く、背番号「121」を背負う日々が続きました。

 

 

しかし、二軍で圧倒的な盗塁数を記録し続けることで、首脳陣にその価値を認めさせます。

プロ2年目の2019年開幕前、念願の支配下選手登録(背番号23)を勝ち取ると、ここから彼の「加速」は止まることを知りませんでした。

世界を震撼させたスピード:13試合連続盗塁と世界記録

支配下登録された2019年、周東選手は侍ジャパンの一員として「第2回プレミア12」に選出されます。

代走という限定的な役割ながら、一瞬の隙を突く盗塁とホームへの激走で、日本の世界一獲得に大きく貢献しました。

この大会での活躍は、日本国内のみならず世界の野球界に「代走・周東」の脅威を植え付けた瞬間でした。

 

 

翌2020年には、NPBの歴史を塗り替える金字塔を打ち立てます。

かつてのレジェンド、福本豊氏の記録を塗り替える「13試合連続盗塁」という世界記録を樹立。

 

 

最終的に50盗塁を記録し、自身初となる最多盗塁(盗塁王)のタイトルを獲得しました。

相手バッテリーが完全に警戒し、クイックモーションや牽制を多用するなかで次々と二塁を陥れる姿は、まさに韋駄天の化身でした。

WBCでの「神走塁」:メキシコ戦、一塁から本塁への激走

周東選手のキャリアにおいて、最も多くの人々の記憶に刻まれているのは、2023年の「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」準決勝、メキシコ戦でしょう。

1点を追う最終回、村上宗隆選手の逆転サヨナラ打が放たれた瞬間、一塁走者だった周東選手は驚異的なスピードでダイヤモンドを駆け抜けました。

 

 

あっという間にサヨナラのホームを踏んだあの走塁は、計測された秒数から見ても常人離れしたものでした。

一塁からホームまでわずか10.3秒。

この「神走塁」によって侍ジャパンは決勝へと駒を進め、最終的な世界一へと繋がりました。

名実ともに「世界を制した足」となった瞬間でした。

プレースタイルの進化:リードオフマン、そして主将へ

かつては「代走専門」というイメージが強かった周東選手ですが、近年はその打撃と守備においても大きな進化を遂げています。

2024年シーズンには、広角に安打を放つバッティング技術に磨きをかけ、リードオフマンとして高い出塁率をマーク。

41盗塁を記録し、自身3度目の盗塁王に輝き、ゴールデングラブ賞、ベストナインにも選ばれました。

 

 

さらに2025年からは、小久保裕紀監督のもとでチームのキャプテンに就任。

自らの足でチャンスを作るだけでなく、若手選手の精神的な支えとなるなど、リーダーとしての資質も開花させています。

2026年現在も、その俊足は衰えを知らず、内野安打や盗塁で相手守備にプレッシャーを与え続けることで、ホークス打線の絶対的な「火付け役」として君臨しています。

まとめ:走り続ける「育成の星」

周東佑京選手のキャリアは、自分だけの武器を徹底的に磨き上げれば、世界を驚かせることができるという証明です。

育成ドラフト出身という逆境からスタートし、怪我や打撃の壁を乗り越えてきた不屈の精神こそが、その快速を支える原動力となっています。

2026年、30歳という脂の乗った年齢を迎え、彼は今、単なる俊足のスペシャリストから、日本球界を代表する総合力の高い外野手へと昇華しました。

ベースを駆け抜けるその一歩が、これからの野球界にどのような感動を運んでくれるのか。

周東選手が描く放物線ならぬ「直線」のドラマは、これからも私たちが追い続けるべき物語です。

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高校野球、プロ野球選手、プロ野球チーム、練習方法を中心に情報発信するサイト運営者。 長年野球を見続けてきた経験をもとに、選手やチームの魅力、練習の考え方を分かりやすく伝えています。

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